2007年7月14日
東京国際フォーラム ホールC
CD買えた。
昨年"ラグース"東京公演 2006/07/15 (gandalf.jp)同様、
良かったですよ。
詳しく為になるレポートはその方面に明るい皆様にお任せするとして、印象に残っているところをまとめてみました。
素人の評価ですから異論反論ございましょうが、まあ大目に。
まずはこの人。
アコーデオンを持った「大将」、ファーガル・オー・マルクルは演奏もMCも陽気で楽しい人。
この人の音が入ると俄然、ノリが増してきます。明るく躍動感があり、でも目立ちすぎず突っ走りもしない。ラグースのサウンドをドライブする音です。
でもやはり、昨年同様あのイルン・パイプのマイキー・スミスが出色。
決して大きな楽器ではないのですが、教会のパイプオルガンほど重厚に響きます。
レギュレーターで和音を演奏する事については、パンフレットでもおおしまさん(クラン・コラ・ブログ(アイルランド音楽の森))が書かれていましたけれど、本来の奏法で、また最近の流れなんだとか。
いやあ、本当に良かったです。
つい溜め息とも唸りとも、ワケの分からない声が漏れてしまいました。(ハズカシ;
もう一人書きます。
バウロンとフィドルのブライアン・ガーヴィン
元々バウロン奏者でフィドルは後からのようなのですが、そのせいか手首が柔らかくて強いのでしょう、非常にしなやかなボウイングをします。いかにもフィドル弾いてますって感じの、本当に柔らかく軽快な弓。
もう演奏を見ているだけで楽しくなるような、そんな動きです。
ダンスパートについてはリバーダンスを意識せざるを得ないのか或いは流れなのでしょうか、フォーメーションを多用したりタップバトルをしてみたりと、それなりに見せ場を作ってきました。
でもどうなのでしょう、、、リバーダンスはもう時として様式美の世界を築き上げてしまったような気がしています(マイケル・フラットレーの世界かも知れません)けれども、もちろんそれはそれでとても好きですが、ラグースに求めるのはあの歌舞伎のような美しさの舞台ではなく、もっとこう、雑多な、いかにもパブの賑わいのような・・・少なくとも私はそう思うのです。
ステージショウで見せるアイリッシュダンスの流れ全体が、リバーダンスの作った道を辿る傾向にあるのは仕方のないことかも知れませんが、ラグースには違う方向を向いていて欲しい気がします。
その辺りが少し気になる部分でしたね。
それからついでに言ってしまいますと、ミュージシャンもダンサーも、すごくハイレベルです。
演奏やステップの技術なども、実に溜め息の出るようなことをサラッとやってのけているのです。
で、例えばこれがリバーダンスのステージなら、「どうだ!」って見せ場を示して、観客に拍手させる「間」を取ったりもするのですが、ラグースではそういったことをあまりやりません。だから、見とれてしまってつい拍手するタイミングを逃してしまったりします。
基本がシンプルでいてその中でキラキラと高度なことを織り交ぜているのですが、なにしろ凄いと思っても手を叩くタイミングを逃したまま次に進んでしまっていて、ノリ切れないというかノリ逃してしまって、観ている側としてはちょっと欲求不満が残るステージかも知れません。
とてもいいステージを観て良かったなあと思いながらも、何だか拍手し足りない気持ちのまま会場を後にするってのも淋しいですよね、この辺りこそはリバーダンスを真似て欲しいところです。
他にも色々と良い部分がありますけれど、これ以上は私、ボロが出ますので、いわゆる「大向こう」の方々の感想に期待しちゃいましょう。
下のリンク先に昨年、2006年来日時のレポートがあります。
昨年版ですがラグースについての的確な評はこちらでお読み下さい。
今年のレポートを期待する意味も込めまして、TB打っときますね。
クラン・コラ・ブログ(アイルランド音楽の森):『ラグース』武蔵野公演レポート - livedoor Blog(ブログ)
Air - riverdance.org / ラグースのレポート書きました