私が写真、或いはカメラにのめり込んだのも、少なからず父の影響があったのだろう。
写真好きでもあったし、機械好きでもあった。
(ただ、私が小学校高学年になると、父の興味は8ミリカメラになっていた。)
CoolPix950 2000/07/08
写真について語り合ったことなどはないが、悪い写真、駄目な撮り方は指摘された。
仕事が忙しい父とは日頃会話などなかったから、却ってそんなことだけを鮮明に記憶しているのかも知れない。
父からは教えを受けたわけではないが、やはり二人の考え方は似通っているところが、少なからずあった。
カメラ雑誌は学校帰りにカメラ店で見せて貰い、自分用?には我が侭を言って"LIFE"を取り寄せて貰っていた。
「太陽」とか「アサヒグラフ」ではダメだったわけではない。
しかし、"LIFE"の写真にはまた別の、"LIFE"らしい世界が綴られていた。
現実を写し撮って伝える、その力強さに愕然とするほどだった。
「目の前にある物を、あるままに写し撮る」
フィルムの粒状性がどうとか、背景のボケ具合がどうとか、そんな事よりも、
"一枚の写真に封じ込められた一瞬の永遠性"・・・とでも言えばいいだろうか。
大袈裟だけれども、少しでもそんな気配のある写真を撮りたいと、
道具はデジタル化したが、今もなお悪あがきを続けている。