『良薬は口に苦し』『毒を以て毒を制す』などと言いますが、ポイズンピル[はてな]も予め準備しておかないと使えないモノですわな。
MSN-Mainichi INTERACTIVE 企業ライブドアがニッポン放送によるフジテレビへの新株予約権発行の差し止めを求めた仮処分申請で、東京地裁(鹿子木康(かのこぎやすし)裁判長)は11日、商法が禁止する「著しく不公正な発行」にあたると認定し、発行差し止めを命じる仮処分決定を出した。ニッポン放送は同日、決定を不服として同地裁に保全異議を申し立てた。
ニッポン放送:新株予約権発行差し止め 東京地裁仮処分
法の不備を突いていきなり背後から、と言う風なやり方でしたが、それを危機管理として事前に対処してこなかった方にも非はありますので、まあ、妥当と言えば妥当な判断だと思います。
一方、「支配」と言う言葉を使いすぎたことにようやく気が付いた(遅ーよ)ホリエモンは、最近はやたらと「提携」したがってますね。
取り敢えずニッポン放送は何としても「支配」したいらしく、まだまだ株の購入を進めている様子ですが、さすがに資金不足が囁かれるようになりました。
そして案の定、再びの資金調達。
MSN-Mainichi INTERACTIVE 企業ライブドアのニッポン放送株の買収資金を提供した米国系リーマン・ブラザーズ証券が、ライブドアの堀江貴文社長から、ライブドア株3260万株(発行済み株式総数の約5.1%)の貸与を再び受けたことが、リーマンが10日までに関東財務局に提出した大量保有報告書で分かった。リーマンはこのうち約2732万株を7日までに市場で売却した。この間同株は約11%下落した。
ライブドア株:リーマンに再び3260万株貸与
報告書によると、リーマンは当初堀江社長から借りたライブドア株約4672万株のうち4045万株を2月24日に返却。その後3月7日までに改めて4回に分けて計3887万株(同6.04%)借り受けた。
限界でしょうね。
当初から言われていましたけれど、資金調達の道が他にありませんから。
従って、行き着く先は自転車操業。さすがにニッポン放送株で「二階建て」にしなかったのはまだ常識判断出来るからでしょうが、今後はどうするつもりでしょうか。
LiveDoorはリーマンにくれてやる?
ニッポン放送が手に入れば、LiveDoorが無くてもやっていけるという皮算用なのでしょうか。
そういうやり方でここまで来た会社ですけど、考え方が小物です。
「会社は株主のためにある」と言っていましたが、消費者やユーザー(ラジオの場合はリスナー)は置いてきぼりですね。
現実に消費者が見ている物を理解出来ていない人です。
直接店頭に立ってお客様と接したことのない、オタクの発想です。
例えばリアルタイムでラジオとネットを同時にアクセスしている人など、全国規模からみるとごく一部。
ブロードバンドなんて、都会はともかく田舎の、ラジオやテレビの必要度が高い地域程、普及も整備もされていません。
フジサンケイグループも、この際ネット社会における既存メディアのロードマップを示したらいい。
おそらく十分な検証はされていないのだろうけれど、それなくしてLiveDoorを一方的に拒否し続けることは、面子を保つ以外にメリットはない。
漠然とした将来像なんかいらない。
ワイドショー目線の野次馬解説もウンザリ。
早いとこ決着を付けてもらわないと結局、盛られた毒の皿を洗うのは一般の消費者なのだから。