キミが生まれた雪の朝に、一番であいさつに行ったんだよ。
それからずぅっと一緒だったね。
遊びに出かけて深夜に帰った時も、形だけでもお出かけしたよね。
歩けなくなるほど積った雪の日も、物置がひっくり返ってしまうような台風の夜も、
キミは僕を振り返りながら、僕もキミを追いかけながら、
時には喧嘩しながら、大体は すましながら、
いつも散歩に行ったものね。
いつもの散歩道をまた歩いてみようと思ったんだけど、
誰かに話しかけられたら、泣き出してしまいそうで、
まだ行けないんだよ。
カッコわるいよな、、、とっても。
もっと「犬離れ」しなくちゃいけなかったかな?
初めから分かっていて、覚悟は出来ていたつもりだったんだけれど、
もしかしたら、ちょっと一緒過ぎたかも知れない。
でも、今もこうして「あれもしてあげたかった」「これもしてあげれば良かった」
って、思うんだよね。
「ペットロス」なんて他人事だと思っていたから、今の状況は我ながら驚いているよ。
もう少し精神状態が安定していたら、こんなに酷くならなかったかも知れないけれど。。。
雷雨の夜は、怖がって部屋まで上がって来たっけ。
図々しくも僕を敷き布団代わりにして、でも安心して眠ったね。
あんな、あつくるしい生活も、悪くなかったな。
ねえキミ、今年の夏は、とても暑くなりそうだよ。